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事例

■売掛金・未入金の回収の最近の傾向


債権回収・与信管理コンサルタントとして活躍する株式会社エキスパートナーズの小野寺勇史郎さん。これまで中小企業を中心に1500社以上の債権回収支援を行ってきました。売掛金の回収率を100パーセントに近づけるために、身につけるべき知識とノウハウとは。

――小野寺さんは与信管理コンサルタントでいらっしゃいますが、最近の売掛金回収の傾向はいかがでしょうか?

【小野寺】 景気の良いときと比較すると、小売店に卸すメーカーや問屋の販売不振型の不良債権が多くなってきています。小売店店頭で商品が売れず、売れないから仕入れた分を支払わない構図が浮き彫りになっていますね。

また、資金繰りが苦しい企業が増えているせいか、「うるさくない取引先」への支払いを後回しにする企業も増えています。うるさくない取引先は現状、商売がうまくいっているために回収が甘くなっているケースが多いですね。

しかし、今の足元が良くても、いつどうなるか分からないということで、私の所にご相談にお見えになる企業は増えています。

――なるほど。企業経営を円滑に行うためにも、本書は役立ちそうですね。

【小野寺】 そうですね。本書はタイトルの通り、「与信管理」と「回収」のパートで構成されています。与信管理のパートでは、信用調査方法のポイントを押さえた解説をしています。
信用調査とは、支払意思と支払能力が取引先にあるかどうかを確認する作業です。支払意思は、取引先と対面することで怪しくないかどうか、詐欺ではないかどうかを見抜くことはある程度できるでしょう。しかし、支払能力に関しては見るべきところを知らないと正しい判断が下せません。
本書では、見るべきところを示していますので、よりどころとしていただければ幸いです。

回収のパートでは、自社が取れる手段に特化しています。取引先が倒産する前に、債権残高を減らすことが最も大事なことです。自社でも打てる手がありますので、あきらめないでほしいです。

――本書にはCD-ROMが付いていますが、上手な使い方を教えてください。

【小野寺】 取引先の信用度をチェックする「トラスト・システム」ですが、こちらはぜひ、社内の皆さんで使ってください。「トラスト・システム」とは、企業の定期健康診断のようなものです。月一度程度、定期的に実施すると良いでしょう。

その際、チェックした結果の数字を記録してください。たとえば7月度は83点、8月度は81点など、長期間の記録をとればとるほど取引先の変化に敏感に対応できるはずです。

なお、弊社のWEBサイトでは記録が自動的に残るシステムもお分けしていますので、ご興味のある方はご覧ください。

「取引関連書類厳選33」は、処理する順番に添って添付してありますので、いつどの書類を使うのか分かりやすいと思います。日付や社名などを入力し直せば、簡単に使っていただけるはずです。

ただし、自社にそぐわない内容ももちろんあるでしょうから、内容を確認し、必要な部分はカスタマイズして使ってください。

――本書を読んでいただき、実際の行動に移す前に、何かしておくといいことはありますか?

【小野寺】 得意先のリストを作成し、売掛金の残高や回収率、取引頻度などが一目で分かるようにするといいですね。そして、売掛金残高の多い順番、回収率の悪い順番にワーストリストをつくります。まずは、ワースト10、ワースト5などに入った取引先に対して入念な与信チェックを実施してください。

リストの下の方には売掛残高が小さく取引頻度が低い、遠隔地であるなどの取引先が入ってくると思います。こういった先は、目が届かないため取りこぼしが多くなるものですので、注意を怠らないようにしてください。

――それでは最後に、本書を読まれる読者の方へメッセージをお願いします。

【小野寺】 付属CD-ROMの「トラスト・システム」を使って取引先の信用度をチェックする際、ぜひとも社長、営業マネジャー、営業担当者など複数の人が1つの会社のチェックをするようにしてください。

たとえばA社を社長がチェックした場合、営業マネジャーがチェックした場合、担当者がした場合では点数が違ってくるはずです。各自が出した点数を持ち寄り、「なぜ点数にバラツキが出たのか」を検討してみてください。

複数の目で見ることで正しい判断に近づくことはもちろんですが、社長の視点やマネジャーの視点をダイレクトに営業担当者に伝えることができます。
とても効果的なOJTにもなりますので、お役立てください。

――どうもありがとうございました。

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